自己愛性人格障害の原因:生まれながらにもっている気質的な素因
現在のところ、自己愛性人格障害のはっきりとした原因は解明されていません。さまざまな説があります。
人格障害の権威であるカーンバーグは、生まれながらにもっている気質的な素因に環境的な影響が加わって不健康な自己が形成されていくとしています。
思い通りにならないような事態をきっかけに、人格の障害として問題があらわになっていきます。
- 生まれながらに持っている気質的な素因
- 理想の自己が作られていく
- 特別な子供として育っていく
- 自己愛性人格障害になる
攻撃的で、衝動性が高い、羨望の念が強いといった気質が要注意です。
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認めたくない自分の欠点は他人に投影し、理想の自己を内面に育てていきます。
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高い資質や才能は、他人との関わりを必要としないでいられる逃げ場になります。
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過度に自己中心的で特別扱いされることを当然視します。他人の評価を著しく気にしたり、他人に攻撃的になりやすくなります。
先天的に素質を持っている人がなりやすいのであって、同じ環境下にある子供がすべて自己愛性人格障害になるわけではありません。
攻撃的で自分に注目を集めたいと思っている子供がいるならば、成育環境に留意することで自己愛性人格障害を未然に防ぐことができるでしょう。