自己愛性人格障害か境界性人格障害かの区別は難しい
境界例、ボーダーラインなどと言われる境界性人格障害は、自己愛性人格障害と似た点が多く、明確には区別できないことがあります。
境界性人格障害は、自己中心的で、対人関係での問題から情緒不安を招く点など、自己愛性と共通する点が多くあります。
診療の現場では、自己愛性との区別は難しく、境界性と診断されることも多いです。
自己愛性と境界性、2つの人格障害は共通する点が多いとはいえ、違いもあります。
また、一人の人が両方の特徴をあわせもつ場合もあります。
- 自己愛性人格障害と境界性人格障害の共通点
- 自己愛性人格障害固有の特徴
- 境界性人格障害固有の特徴
・対人関係がうまくいきません
・わがままで自己中心的な性格です
・反社会的な側面を持っています
・自分は特別な人間であると思い込みます
・尊大で他者への共感性に乏しいです
・人からは好かれず孤立しがちです
・挫折に弱く傷つきやすいです
・引き離されること、失うことに激しく反応します
・他者に対して依存的でまとわりつきます
・人を操作しようとして、周囲を巻き込みます
・見捨てられたと感じるようなことに弱いです
一般的に、境界性人格障害は加齢とともに落ち着き、自己愛性人格障害は加齢とともに悪化して孤立しがちになる傾向があります。