自己愛性人格障害の人は傷つきやすい自分も尊大な自分も好きじゃない
自己愛性人格障害の人は傷つきやすい自分も尊大な自分も好きではありません。
自己愛性人格障害の人が描く自分の姿は、二極分化しています。
ひとつは、人から賞賛を集めるような理想の自分、もうひとつは、無能でまったく取り柄のないダメな自分です。
理想の自分のイメージを保てる間は、周囲の人の気持ちはどうであれ、本人は万能感にあふれ、生き生きと過ごすことができます。
問題があらわになるのは、現実が本人の思い通りにいかなくなった時です。
自己イメージは反転し、自己評価は極端なまでに低下していきます。
理想の自分とダメな自分のギャップに本当の自分がいなくなっていると感じます。
それは言い換えると、実は自分を愛していないということです。
自分に自信がない反動から他者に攻撃することがあります。
また、自分の自尊心を満たしてくれる人間だけ置いてコントロールしようとすることもあります。
他者が自分の思い通りの言動をしない場合は、怒ってその人間を激しく非難します。
ありのままの自分を受け入れられず、理想を追い求め周囲にもそれを強制するので人間関係で行き詰まりやすくなります。
現実の自分を受け入れられない気持ちは、「自分が自分でないような気がする」「周囲で起きていることに現実感がない」といった離人感を生じさせることがあります。