ミロンの自己愛性人格障害
ミロンは、自己愛性人格障害の形成は、両親が子供を過度に褒めること、あるいは非現実的なまでに評価することから生ずると定義しています。
ミロンによると、自己愛性人格障害は次のような特徴を持ちます。
- 誇大的な認知
- 賞賛される自己イメージ
- 不自然な対象
- 合理化
あまり躾を受けていない想像力を持ち、未熟で自分の栄光しか考えておらず、成功と美しさと愛情に自分が輝く空想というものをもっています。
それは未熟で、のめり込んでしまいます。
自分は立派で特別であると感じ、多大な称賛に価するものと考えています。
そして誇大的または自信に満ちた行動をし、しばしば釣り合った達成が見られません。
内面化された表象はいっそう幻想以上のものから成り立っており、過去のいろいろな記憶が点々とあります。
受け入れがたい動機や葛藤は、すぐに新しいものに上書きされてしまいます。
自己欺瞞的であり、自己中心的な考えを正当化し、社会的には無思慮な行動を正当化する理由をさまざまに工夫します。
明らかに欠点や失敗があるにもかかわらず、自分を一番明るく見えるところに起きます。
この考え方は、コフートやカーンバーグのように自己愛は親が子供を虐待したり無視したりすることから成立する、と考えることとはまったく対極の位置にあります。
セオドア・ミロンは、1928年に生まれたアメリカの心理学者です。
人格障害(パーソナリティ障害)の研究で有名です。
自己愛性人格障害以外にも、強迫性人格障害、依存性人格障害、回避性人格障害、演技性人格障害、反社会性人格障害なども定義づけています。
それぞれの人格障害について、さらに細かくタイプを分類しています。