自己愛性人格障害の治療法:夫婦療法
自己愛性人格障害が夫婦間のトラブルとして現れている場合は、その治療として、夫婦そろって面接を重ねていく夫婦療法がおこなわれる場合があります。
夫婦トラブルは大きく3パターンに分類することができます。
- お互いに相手が悪いと思っている
- 依存し合っている
- 夫婦の問題から目をそらしている
夫婦がトラブルの原因と責任を互いに押し付け合い、自分は悪くないと主張することで安定を保っている状態です。
→解決策:夫婦での共同作業を積み重ねていきます。
世話を焼く、世話を焼かれるという関係で依存しあいます。互いに相手を自立させず、支配しあうことで安定している状態です。
→解決策:固定化した役割を見直します。
子どもの問題に足並みをそろえて熱心に取り組むことで、夫婦間の問題から目をそらし続けている状態です。
→解決策:意見の食い違いを直視できるように促します。
誇大な自己愛を抱える人は、中年期以降、夫婦関係の危機に直面することが少なくありません。
本人も相手も溜め込んでいた不満が噴出してしまいます。
夫婦のどちらかが自己愛性人格障害であるがために熟年離婚するケースは少なくありません。
夫婦療法は、そんな夫婦が自分たちの関係性を見つめ直す良い機会になります。