自己愛性人格障害:恋愛が苦手
自己愛性人格障害の人は、恋愛関係も苦手です。
恋愛は心理的距離が極めて近い関係を築くので、お互いの歩み寄りが必須となります。
しかし、自己愛が過剰な人間は、自分中心の世界に馴染んでいるため、相手の視点に立ったり、相手のことを思いやることができません。
相手が自分に好意を持ってしてくれることには甘えても、献身という姿勢が欠けるため、お返しに相手に何かしてあげようとは思いません。
自分に合わせてもらっても、自分が合わせてあげようという発想には至りません。
つまり、対等な関係が築けません。
恋愛関係というよりも、親子関係に近い状態です。
自己愛性人格障害の人は、自分の好きなようにやりたい、心地よい世界を乱されたくない、という思いが強いです。
多少融通のきく人だと相手に合わせようと無理をしますが、それを続けていれば、当然のことですが疲れます。
他者と一緒にいて疲れるのは誰でも皆同じですが、自己愛性人格障害の人は日頃から自分の世界に浸ることが多く、人に合わせるのが極度に苦手なため、疲れ方が尋常ではありません。
そして、恋愛関係がこじれたときの落胆や煩わしさを考えると、もう深入りするのはやめようという考えに至ります。
「もうこんな疲れる関係はごめんだ。」と自ら恋愛から遠ざかることも少なくありません。