自己愛性人格障害:親友にもつらくあたる
自己愛性人格障害の人は、親友でも思い通りにならなければつらくあたることがあります。
ついこの前までべったり仲が良かったはずなのに、急に悪く言ったりし始めます。
このようなタイプの自己愛性人格障害の人は、感情の揺れが大きく、ちょっとのことで有頂天になったり、激しく落ち込んだりします。
それに応じて、人に対する評価が極端から極端に振り切れます。
自分のことを非現実的なまでに理想化するのと同様に、好意を持った相手のことも非現実的なまでに理想化します。
親しくなると、まるで自分の分身であるかのように、自分のことは何でわかってくれる、どんなときも助けてくる、などと理想化して信じ込みます。
しかし、現実は自分の分身になってくれる人などいるわけがありません。
どんなに親しくなっても他人は他人です。
相手を自分の分身のように思っていると、期待はずれの反応が続いて不信の念がつもり、やがて理想は幻滅します。
そして、相手を攻撃し始めます。
相手にしてみれば、勝手な思い込みで理想化され、期待通りに動かなかったからといって攻撃されるなんて冗談ではありません。
このため、自己愛が強い人は人間関係が不安定で長続きしません。
現実を直視せず、非常に主観的な自分の世界に生きる性質の現れとも言えます。