自己愛性人格障害の増加の原因:他人の言動を自己愛的に見る
現代社会には他人の言動を自己愛的に見る風潮が一部にあり、それが自己愛性人格障害の増加の原因の一つにもなっています。
例えば、ボランティアやチャリティをやっている人に対して、本心ではなく偽善や売名行為だろうと勘ぐります。
募金活動に奔走している人に対しても、自己満足や自分が目立ちたいだけ、などと思います。
国をよくするために日々奮闘している政治家や、私生活を犠牲にしてまで頑張っている会社の社長に対しても、権力の座につきたいだけだろうと感じます。
これらは必ずしも間違っているわけではありませんが、正しくないことの方が多いでしょう。
現代社会ではこういった斜に構えた見方が多くなっています。
従来なら偉業とたたえるようなことでも、そこに自己愛の欲求を読み取ろうとしています。
そのような行為をする背景には、見る側の利己的な欲求が存在しています。
つまりは、自分がそうなりたい、羨ましいと感じるから、他人の行動に自己愛を感じるのです。
自己愛は誰にでもあるものなので、社会貢献している人にも当然あるでしょう。
しかし、それを偽善だといってバッシングしてしまえば、非常に住みづらい世の中になってしまいます。
自己愛過剰な社会は、健全な精神を生み出さず、人々を非生産的にしてしまいます。