自己愛性人格障害の増加の原因:ゲームが万能感を加速させる
自己愛性人格障害の増加の原因の一つは、さまざまなゲームが氾濫し、そのゲームが万能感を加速させることにあります。
ゲームをすることによって、疑似現実の世界に浸り、現実ではなかなか満たされない万能感を味わうことができたり、思い通りにならない現実から逃避することができます。
二次元コンプレックスもこの現象の一つだと言えます。
現実の三次元空間では異性とは口もきけないような寂しい日々であっても、漫画やアニメの二次元空間に入り込むと、魅力的なキャラと仲良くしている空想の世界に浸ります。
空想の世界は、当然自分に都合が良い世界なので、好きな異性に好かれるし、裏切られることもありません。
しかし現実の世界だとこうはいきません。
コンピュータ・ゲームの登場は、単にストーリーを楽しむだけではなく、自分も参加できるという点で二次元コンプレックスを一段と加速させました。
ゲームの法則を読み解き、うまくキーボードを操作すれば、自分の性格や外見、能力にとらわれることなく、楽しく過ごすことができます。
疑似現実の世界は、自己愛が強い人間の心の世界の重要な要素である万能感の幻想を増幅させます。
科学技術の進歩に伴い、こうした疑似現実の世界がますます進化していくため、人の心の中には現実的な根拠の無い万能感が生み出され、自己愛性人格障害を増加させています。