自己愛性人格障害の増加の原因:インターネットの普及
自己愛性人格障害の増加の原因として、インターネットの普及が挙げられます。
インターネットの世界の人間関係には次のような特徴があります。
- 匿名である
- 真意が伝わりにくい
- 他人への配慮が必要ない
- 人間関係を選択できる
- 新しい親密さ
自らを名乗ることなくコミュニケーションをとることが可能なので、無責任になりがちだったり、攻撃性を強めたりします。
ボディランゲージなどの非言語的コミュニケーションが使えないため、誤解が生じやすいです。
相手も匿名なので存在感が薄く、対人的な配慮を必要とされません。
共通の趣味など、部分的な付き合いですむために、人間関係の使い分けが促進されます。
顔も知らないのに非常に親密であったり、物理的距離と心理的距離の逆転など、新しい親密な形が増えます。
インターネットの世界では、共通の関心を持っているところから人間関係が始まります。
そして、雰囲気が合わない、気に入らない人間がいると感じたら、抜ければいいだけです。
実世界と違って、日常的に顔を合わせる相手はいないので、関わりを断っても気まずさはありません。
インターネットでは、都合の良い相手とだけの世界を構築できるので、思い通りにならない、ワガママが通用しない現実に直面することがなくなります。
その結果、自己愛の強い人間がますます増えていきます。