自己愛性人格障害の治療:傷つきやすさに共感して

自己愛性人格障害の治療:傷つきやすさに共感して

自己愛性人格障害の人は、治療者をコントロールしようとして、子供じみた要求を繰り返します。

 

患者の幼児的な要求への対処法には、次の2通りの方法があります。

 

  • 要求を理解し共感しながら治療を進める方法
  • 要求を淡々と捉え本人の状態を中立的に見ていく方法

 

共感をどの程度積極的に行うかは、2つの方法で異なっていますが、いずれの方法でも、治療者が患者に対して共感をもとうと心掛けることが重要です。

 

患者が治療者に積極的に関わろうとしなかったり、治療者を自分の願望を満たす道具のように扱っても、治療者は傷ついたり怒ったりせず、患者のそのような関わり方の背後に目を向けることが必要です。

 

患者の「自分は偉い」という防衛パターンの背後には、自己愛の傷つきに対するもろさが隠れていると考えられます。
患者の行動の背後にある心理力動に目を向け、そこに共感していく姿勢が治療者には求められます。

 

また、共感する対象は患者の表面的な言葉ではなく、言葉に込められた感情であることも、忘れてはならない注意点です。
言葉の表面的な意味と言葉に込められた感情との間には、食い違いがある場合があるからです。

 

言葉に込められた感情を読み取り、共感していくことは、自己愛性人格障害のカウンセリングに限らず、全てのカウンセリングで必要なことです。